「実家を相続したくない」「空き家を引き取りたくない」——そんな場合に「相続放棄」という選択肢があります。しかし相続放棄には重要な注意点があります。
相続放棄とは、被相続人(亡くなった方)の財産と負債の一切を引き継がないことです。家庭裁判所に申述することで手続きできます。
・期限:相続開始を知った日から3ヶ月以内
・費用:収入印紙800円+郵送費など(弁護士・司法書士に依頼する場合は別途)
・管轄:被相続人の最後の住所地の家庭裁判所
・効果:最初から相続人でなかったものとみなされる
相続放棄すると預貯金・有価証券など全てのプラスの財産も放棄することになります。借金だけを放棄することはできません。
2023年の民法改正で、相続放棄した後でも「次の相続人が管理を始めるまで」は相続財産の管理義務が残ります。不法投棄や倒壊リスクがある場合は対応が必要です。
放棄すると相続権が次順位の相続人(兄弟姉妹・甥姪など)に移ります。親族全員で放棄する場合は連携が必要です。
2023年4月から「相続土地国庫帰属制度」が始まりました。一定の条件を満たせば、相続した土地を国に引き取ってもらえます。
・負担金:10年分の土地管理費相当額(最低20万円)
・除外される土地:建物がある・担保権がある・汚染されているなど
・問い合わせ先:法務局
| 状況 | おすすめの選択肢 |
|---|---|
| プラスの財産>負債・管理コスト | 相続して売却・賃貸を検討 |
| 負債・管理コスト>プラスの財産 | 相続放棄を検討 |
| 土地だけ残っている | 国庫帰属制度を検討 |
| 判断できない | 弁護士・司法書士に相談 |
※相続放棄・相続土地国庫帰属制度については必ず弁護士・司法書士にご相談ください。